こんにちは、茅場町女性鍼灸院です。
毎週水曜はメンズデーということで、メンズの皆さまにもご利用しやすいよう料金設定しております。ぜひご活用ください!
ブログでもメンズ向けに記事をアップして参りますので合わせてご覧ください。
今回のテーマは「胃もたれ」です。
【胃もたれ、とは】
一般的に、食後や食間に胃の重さを感じて不快に思う症状のことを胃もたれと呼びます。
胸やけとセットで問われることが多い印象ですが少し整理しましょう。
胸やけはジリジリ、ヒリヒリと焼けるような感じや上に上がってくるような不快感があり、
胃もたれは胃に内容物が残っているような重い感じを訴える、そのような違いがあります。
原因としては2つ。
①許容量を超えた食事の質と量
②胃の蠕動運動の低下
この2つがあります。
①許容量を超えた食事の質と量
食事量が多ければ消化吸収にかかる時間も長くなり、脂質が多い食事であればその分胃の負担にも繋がります。
みなさんはうどんの消化にはどれくらい時間がかかると思いますか?
消化にかかる時間を、いくつか見てみましょう。
2時間→→パン、半熟卵
2、5時間→ご飯、生卵、餅、牛乳
3時間→→うどん、すき焼き
4時間→→ステーキ
腹もちがいいと噂の餅は白米と同じくらい、消化がいいとされるうどんは3時間と意外にかかることがわかります。パンは予想通りといったところでしょうか。
脂質が多ければ消化にかかる負担も大きくなり、胃に残りやすくなります。
②胃の蠕動運動の低下
胃に入った内容物を小腸へ送り込む動きを蠕動運動と呼びますが、この働きが低下することによりいつまでも消化しきれない内容物が胃の中に残ってしまいます。
胃の許容量を超える食事量によって消化が追いつかないことや、蠕動運動をコントロールしている自律神経の働きが乱れることにより、胃もたれを感じやすくなります。
胃液のほとんどは水分ですが、胃酸、消化酵素、胃粘液によって消化を助けたり、胃の内部を守る働きをしています。
胃酸と粘液のバランスが崩れ、胃酸過多+胃粘液不足の状況が続くと胃の粘膜が荒らされてしまいます。
胃もたれと同列にされやすい胸やけは胃食道逆流症の可能性があり、こちらもタバコ、チョコレート、炭酸飲料などがリスクとなります。
単純なストレスからくる場合は鍼灸治療で十分対応可能ですが、起床時などにみぞおちに不快感を感じる、ゲップをするとスッキリする、喉がイガイガするなどの症状を訴える方には医療機関で相談するようにお声がけしています。
食べ過ぎ、飲みすぎ以外で胃もたれになる要因として考えられるものは、加齢、ストレス、妊娠、胃の疾患、アレルギーなどがあります。
【胃もたれの東洋医学分類】
胃もたれを東洋医学用語では食滞胃脘(しょくたいいかん)と呼びます。
暴飲暴食や飲食不節(いんしょくふせつ)により、胃に食べたものが停滞している状態を表しています。
胃へ流れる気血も停滞し、消化が遅れ、次の臓腑へ送り込むこともできずに完全渋滞です。
渋滞している所にストレスによる気機の上逆が重なると胃腑の熱化、いわゆる胸やけとなります。焼けるようなジリジリ、ヒリヒリするのは熱の影響が考えられ、食滞から胃熱・上逆へと病状が変化していることが予測されます。
そのほか、冷えて胃が病む場合や温めると不快感が軽減する場合には虚寒によるものも考えられます。冷たいものを食べ過ぎたり、冷える環境に長くいることで症状が誘発されるようなら虚寒を疑って鍼灸治療にかかります。
【胃もたれと鍼灸治療】
胃もたれが起こるメカニズムのひとつに消化力の低下があります。
胃の消化力を補うツボとしてご紹介したいのが中脘・足三里のセットです。
胃の気機の働きを直に高める中脘と、消化器系の不調に幅広く用いられる足三里は、日々の活力アップにとても効果的な組み合わせです。
食事の許容量に関して、ストレスが影響している場合には自律神経を整え、気の巡りをサポートしてくれる太衝なども大変有効です。
食事量に関しては、必要以上に食べて後悔する場合と、楽しく食事ができた結果として胃もたれする場合と、個人的には別物と考えていますので前向きな胃もたれに関してはたまにはいいのかなと思ったりします。
食べたいものは食べれるうちに食べましょう!
そのための中脘・足三里です。
【鍼灸治療後のセルフケア】
①3時間前
睡眠の3時間前には食事を済ませることは、睡眠の質だけでなく、胃や腸の働きを整えるうえでも積極的に守りたいものですね。
②胃酸と胃粘液のバランス
ストレスや刺激物となるような食事、タバコによって胃酸の分泌が増えてしまい、またアルコール、タバコ、一部の薬は胃粘液の分泌を減らし、自らの手で胃内部の統制が乱れやすい状況を作り出している状況です。
胃もたれ程度ならまだいいのですが、胃痛や胃の疾患につながる前に改めましょう。
③アルコール分解
気になるアルコールですが、胃で20%、小腸で80%が吸収され、代謝はほぼ肝臓が担っています。
肝臓で発生する毒性が残ると二日酔いとなり、吐き気や胃もたれが助長されます。
純アルコールの分解できる量をビールに置き換えますと、成人男性(平均体重を78kg)がビール350mlを分解するのにかかる時間は約2時間とされています。
アルコール耐性は一人一人異なりますが、アルコールによる肝臓と胃粘膜への負担は絶対的に避けられませんので適量を心がけましょう。
【胃もたれ まとめ】
パンやごはんなど主食の消化にかかる時間やアルコールの分解にかかる時間など、具体的な時間を知っておくことは生活リズムを整えるという視点においてとても参考になりますね。
美味しく食べて美味しく飲めるからだは、日々を強欲に過ごしていては手に入れられないということです。
欲が加齢に追い抜かれる前に、朝食はきちんと食べる、ラーメンは1週間に1回まで、会食の前日はお酒は控えるなど細かく調整する習慣をつけましょう。
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