こんにちは、茅場町女性鍼灸院です。

7月号で「今年の夏は暑いらしい」とお伝えしておりましたが、まさかまさか、こんなにも猛暑になるとはだれが予測したでしょうか!


熱さにより食欲が落ちている方も多いことと思います。


今回ご紹介する【公孫】は、夏バテ以外にも病み上がりやつわりなどの食欲低迷期に使えるツボとして鍼灸師のなかでは有名です。


逆子鍼灸マタニティ コースのご紹介 (3)



胸やけや胃のもたれなどにもおすすめです。


ぜひ、皆さまもお試し下さい!



【ツボの場所】

土踏まずの内側、拇趾球の関節から指1本分離れた凹みを感じるところ


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【レッツ!ツボケア】

[指圧]

親指を公孫にあて、軽く凹むくらいの強さで押します。


3呼吸したら、ゆっくり離しましょう。


鍼の場合は、土踏まずの奥の方のコリをほぐすようなイメージで刺鍼しています。 



[お灸]

台座のお灸の場合は程よく熱さを感じるものを1日1回、週に5〜6日程度。


貼るお灸なら1日1個、週に3〜4日程度。


食欲が回復してきてもしばらくは継続することをお勧めします。




[ブログ限定記事:夏バテと暑邪と湿邪]


外部環境による邪気には、風・暑・火・湿・燥・寒の6つによるものがありまとめて六淫(ろくいん)と呼ばれます。


このうち夏バテに影響する邪気はお気づきの通り暑邪一択ですが、今年は猛暑による影響で暑邪が盛んすぎる傾向があります。



暑邪の性質は、炎熱と昇散です。


高い熱により気が炎上しやすく、気機の発散により毛穴が開き大量に汗をかきます。


汗により津液(水分)だけでなく、気も出てしまうので、気と津液の消耗サイクルが加速してしまいます。


気の消耗は倦怠感や息切れなどにつながりますが、暑邪が旺盛になると熱の作用により意識がもうろうとしたり、手足の痙攣につながり、現代の熱中症と同じ状態となります。


穏やかに熱を冷まし水分を補う作用があるトマト・スイカ・きゅうりなどの季節の野菜を日頃から摂取しましょう。
生で取ることが多いと思いますので、野菜の冷やし過ぎには注意して、よく噛んでくださいね。

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これに湿気による邪気、湿邪が加わるのが島国ニッポン!


そして、湿邪に弱い臓腑ナンバーワンが「脾」です。

梅雨から夏にかけて食欲が落ちやすい方や、頭痛が出やすい方は、湿邪対策として今回ご紹介した「公孫」に程よい温かさのお灸を週に2〜3回行うと良いでしょう。



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度を超した暑さは外邪のひとつとなります。


とくに、暑さと湿気の結びつきは強く、湿気と消化系の五臓六腑は相性が良くありません。


 気温と湿度のバランスが崩れやすい台風シーズンである9月は、気圧差などに弱い方にとってはとてもお辛い時期です。


予防として「公孫」を含めた消化器系のツボケアで、夏の食欲不振を乗り切りましょう!




【次号予告】

10月のツボは「太衝」です。秋に起こりやすい気の乱れについてです。お楽しみに☆