こんにちは、茅場町女性鍼灸院です。
実りの秋を迎えておりますが、早くも冷えを感じ始めている方、まだまだ暑さが堪える方、寒暖差についていけない方など、体調のバロメーターがいまいち安定しない季節でもありますね。
今回のツボはメンタルの不調、妊婦のつわりや乗り物酔いなどの消化器官からくる悪心嘔吐によく使われるツボです。
当院では妊娠初期のトラブルで鍼灸治療を受診される方も少なくありません。
内関は妊娠中でも安心して使えるツボの一つで、鍼やハンドマッサージなどでよく出番があります。
ちょっと胸がつかえてムカムカ・モヤモヤするなという時でもセルフケアができるように、ぜひ覚えておきましょう!
【ツボの場所】
腕の内側で、手首のシワから指3本分のところ
【レッツツボケア】
指圧:内関を程よい圧で抑えながら、ゆっくり深呼吸を3回繰り返すのを1セットとして、場合によって1〜3セット行います。
気分が悪いなと感じたときや、イライラしているときや、落ち込みを感じるときに。
また、それらの予防として朝晩のルーティンにしてもいいでしょう。
強く押しすぎると内関の奥を走行している正中神経を圧迫して手が痺れます。
痺れるほど押す必要はありませんので気をつけてください。
お灸:程よい熱さを感じるお灸がオススメです。
緊張や冷えで手が冷たくなってしまう、全身的に冷え性を感じる場合にはお灸でもいいでしょう。
内関の所属する経絡は熱の影響を受けやすいので、それ以外の方は指圧か、物足りなければ鍼をお試しください。
【ブログ限定☆内関とメンタル耐性】
経絡の走行が胸元から始まっていますので、胸に詰まり感や息苦しさなど、胸郭部の気の流れからくる症状に効果的です。
季節的に陰が深まっていく時期ですが、陰の時間、いわゆる日没後の時間が長くなると日光を浴びれる時間も短くなりセロトニンの分泌に影響があると言われています。
セロトニンは幸福感を高める役目があり、精神を安定させる働きがあります。
秋から冬にかけて体調を崩しやすい方や、日頃から落ち込むを感じる方で胸郭部の詰まりを自覚している場合には「内関」のツボを刺激してあげることもおすすめです。
先月のツボ新聞で取り上げました「太衝」との組み合わせは気の流れを整えるツボセットとしてとてもよく登場します。
どちらも鍼を用いるのですが、気が動き出した影響で呼吸がしやすくなったり、詰まっていた便がもぞもぞと動き出したり、様々な反応を見せてくれます。
「病は気から」とはよく言いますが、時代とともに現代人は気が短くなっているなと感じることが多くありますね。そのことが余計にストレス耐性を低下させ、あらゆる不調を生んでいるのではと感じることがあります。
時間をかけたくない、早く結果を知りたい、損をしたくない、、、
コスパ、タイパがいいことが重要視させますが、それでは人生の余白があまりにも少なすぎやしないでしょうか。
損をすること、結果を待てないことがストレスそのものになって、そんなことはありませんか?
ストレスを減らすことができないなら、こちら側のストレス耐性を高めた方がより充実した経験を積むことができるかもしれません。
「太衝+内関」は気を伸びやかにし、病を寄せ付けないほどの元気を与えてくれるツボセットです。
ストレス耐性を高める体づくりに、ぜひ鍼灸をお試しください。
【次号予告】
次回、2023年最後のツボ新聞は「湧泉」です。
皆で命の泉を沸かせましょう!お楽しみに。